COLLABORATION / DEVELOPMENT STORY

8月16日0:00予約受付開始全5商品

軽やかな一杯は、対話から生まれた。WHITE MAGE開発記

植松伸夫さんの感覚を、原料と工程へ。いわて蔵ビールで重ねた対話と試飲、一関ミートとの共同商品が生まれるまでを、造り手の視点でたどります。

醸造所でWHITE MAGEを試飲する植松伸夫さんといわて蔵ビールの醸造担当者

飲む場面から、ビールを考える

2026年の「俺のビール WHITE MAGE」は、苦味を抑え、柑橘の香りを重ねたベルジャンホワイトエールです。アルコール分は5%、容量は330ml。音楽を聴きながら、仲間と話しながら、夏に軽やかに飲み進められる一杯を目指しました。

このビールの出発点は、スタイル名や数値ではありません。「今回は、こんな感じがいい」。植松伸夫さんから渡される感覚を、私たちの醸造チームが味へ翻訳するところから始まりました。

この記事では、昨年の重厚なコラボビールから、なぜ今年は軽やかな白ビールへ向かったのか。打ち合わせ、試飲、醸造所での確認を重ねた開発の時間を、私たち世嬉の一酒造から紹介します。

THE BEGINNING

一関のつながりから始まった、異なる分野のものづくり

始まりは、商品企画の会議ではありませんでした。一関を盛り上げる活動の中で、岡宮さんが植松さんを一関へ招き、演奏会を開いたこと。その機会に植松さんが私たちの蔵へ立ち寄り、実は大のビール好きだと分かったこと。そこから、一緒にビールを造ろうという話が動き始めました。

私たちが最初に向き合ったのは、著名な音楽家としての肩書きより、ビールを楽しむ一人の人としての植松さんでした。どんな味が好きか、どんな時間に飲みたいか。気取らずに交わした会話が、開発の入口になっています。

  1. 01一関で演奏会

    地域を盛り上げるつながりから、植松さんが一関を訪れました。

  2. 02蔵へ立ち寄る

    世嬉の一酒造で、植松さんがビール好きだと知りました。

  3. 03前年の濃厚な一杯

    約8%のベルジャンアビイ系で、最初のコラボレーションを形にしました。

  4. 042026年のWHITE MAGE

    夏の音楽や会話のそばに置ける、軽やかな白ビールへ進みました。

WHITE MAGEの打ち合わせと醸造所での試飲を重ねる植松伸夫さんと世嬉の一酒造の関係者
会議室での対話と、醸造現場での確認。その両方を行き来しながら一杯を形にしました。
挑戦というより、刺激でした

原料や数値を細かく指定する商品開発とは違い、植松さんから届くのは、こんな感じという感覚です。私たちはその言葉を、味の重さ、苦味、香り、飲んだ後の余韻へ分け、醸造で再現できる形にしていきます。難しさはありますが、いつもの判断軸だけでは出てこない一杯を考え直す、学びの多い仕事になりました。

FROM DENSE TO LIGHT

前年の重厚さから、夏の軽やかさへ

前年のコラボビールは、ベルギーの修道院ビールを思わせる濃厚なスタイルでした。アルコール分は約8%。ゆっくり味わう重さと厚みを持った一杯です。

同じものを繰り返すのではなく、2026年は方向を大きく変えました。テーマは、夏に軽やかに飲めること。音楽を聴く時間や、人と話す時間のそばに置いても、味が前に出すぎないことです。

PREVIOUS COLLABORATION

ゆっくり向き合う、重厚な一杯

方向性
濃厚・重厚
スタイル
ベルジャンアビイ系
アルコール分
約8%
似合う時間
ゆっくり味わう夜

WHITE MAGE / 2026

音楽や会話のそばに置く、軽やかな一杯

方向性
軽やか・爽やか
スタイル
ベルジャンホワイト
アルコール分
5%
似合う時間
音楽や会話のある夏
2026年に私たちが選んだ方向

前作を薄くしたのではなく、似合う時間から組み立て直しました。WHITE MAGEは、夏の音楽や会話のそばに置ける軽さを目指した一杯です。

TRANSLATING A FEELING

感覚を、原料と工程へ翻訳する

「軽い」と言っても、水のように薄くするわけではありません。ビールとしての輪郭を保ちながら、苦味を穏やかにし、香りで明るさをつくる必要があります。

そこで選んだのが、小麦麦芽を使うベルジャンホワイトエールというスタイルです。オレンジピールとコリアンダーに、みかん果汁を重ねました。柑橘の香りには層が生まれ、口に含む前から、夏らしい軽快さを感じられます。

  1. 場面を共有する音楽や会話とともに、気負わず飲める夏のビールを思い描きます。
  2. 味の重さを決める強い苦味や高いアルコール感を抑え、飲み進めやすさを整えます。
  3. 香りを重ねるオレンジピール、コリアンダー、みかん果汁で柑橘の明るさを出します。
  4. 試飲で言葉を合わせる「軽い」「香る」といった感覚が同じ方向を向くまで確かめます。

専門用語を共有することより、飲んだときの印象を共有すること。その印象を私たちが再現できる形へ落とし込むことが、開発の中心でした。

BREWERY TASTING

醸造所で、味を確かめながら

レシピを決めて終わりではありません。私たちは醸造所で実際にグラスを手にし、香りの立ち方、飲み込んだ後の印象、もう一口へ手が伸びる軽さを確かめました。

醸造タンクの前でWHITE MAGEを試飲する植松伸夫さんと世嬉の一酒造の関係者
グラスの中の色と香り、飲み進めたときの重さを、醸造現場で確認しました。

言葉だけでは伝わりにくかった感覚も、同じビールを飲むと具体的になります。軽さと香りをどの位置で両立させるかを一緒に確かめ、小さな調整を積み重ねて、WHITE MAGEの味を定めました。

異なる業界の方と造ることで、私たちのビールは新しいお客様にも届きます。前年のコラボレーションでは、これまで世嬉の一酒造を知らなかった方や、海外からの問い合わせもありました。ビールが、人と土地を知る入口になる。その広がりも、私たちがこの取り組みを続ける大切な理由です。

LABEL ART

ラベルに描かれた、白い魔法使い

缶のラベルには、倉島一幸さんが描いたピクセルアートが使われています。白い衣装と杖をまとったキャラクターは、植松さん自身を思わせる姿です。

倉島一幸さんのピクセルアートを使用した俺のビール WHITE MAGEの缶
軽やかなベルジャンホワイトエールと、白いキャラクターを組み合わせた2026年のラベル。

中身の方向性と、手に取ったときの印象。その二つがそろって、今年の「俺のビール WHITE MAGE」になりました。限定1,000缶。330ml、アルコール分5%です。

TASTE IN SEQUENCE

「軽やかさ」を、薄さではなく香りでつくる

夏向けの軽いビールという言葉は、便利である一方、造り手には曖昧です。アルコール分を低くするだけなのか。苦味を弱くするのか。口当たりを軽くするのか。香りを明るくするのか。同じ「軽い」でも、選ぶ原料と工程は変わります。

WHITE MAGEが目指したのは、味を薄くして存在感をなくすことではありません。会話や音楽のそばに置いたとき、ビールだけが主張し続けないこと。それでもグラスへ顔を近づければ、柑橘とスパイスの香りに気づけること。飲み進めやすさと、クラフトビールらしい記憶の残り方を両立させることでした。

ベルジャンホワイトという土台

選ばれたスタイルは、ベルジャンホワイトエールです。小麦麦芽を使うことで、口当たりにやわらかさが生まれます。強い苦味で輪郭を描くのではなく、穏やかな飲み口と香りの重なりで印象をつくる。WHITE MAGEという名前の「白」とも自然につながるスタイルです。

アルコール分は5%、容量は330ml。前年の約8%の一杯のように、時間をかけて少しずつ熟成の変化を待つ方向ではなく、今年は新鮮な香りを楽しみながら飲む設計です。前年と今年のどちらが優れているという比較ではありません。似合う時間を変えたことで、コラボレーションの別の表情が見えるようになりました。

三つの香りを、ひとつの「爽やかさ」にまとめる

香りの設計を支えるのは、オレンジピール、コリアンダー、みかん果汁です。オレンジピールは皮を思わせる明るい柑橘香を、コリアンダーは柑橘と重なるスパイスの奥行きを、みかん果汁は果実らしい親しみやすさを加えます。

三つを並べたからといって、飲んだときに一つずつ名前が浮かぶ必要はありません。目指すのは、原料当てのような分かれ方ではなく、一口目に「爽やか」と受け取れるまとまりです。その後に香りを確かめると、皮のほろ苦さを思わせるニュアンスや、スパイスの輪郭、果汁のやわらかさに気づく。最初は直感的に、次に細部を楽しめる設計です。

苦味を抑えることも、この香りを生かすための判断です。ホップの苦味が長く残りすぎると、柑橘の明るさや小麦のやわらかさより前へ出ることがあります。WHITE MAGEでは、喉を通った後に重さを引きずらず、次の会話や次の一口へ移れるバランスを大切にしました。

グラスへ注いで、香りの入口をつくる

最初の一本を味わうときは、ぜひグラスへ注いでみてください。液体が空気に触れ、泡が立つことで、缶のまま飲むときより香りを受け取りやすくなります。色、泡、立ち上がる柑橘の印象までが、飲む前の短い導入になります。

一口目は、細かく分析せず、全体の軽さを確かめます。次に、飲み込んだ後に残る香りへ意識を向ける。さらにもう一口飲み、小麦由来のやわらかさと、柑橘、スパイスがどこで重なるかを探す。同じグラスの中でも、注意を向ける場所を変えると見えるものが増えます。

よく冷えた最初の状態では、軽快さが分かりやすくなります。会話をしながら少し温度がゆるむと、香りの輪郭を拾いやすくなる。急いで飲み切る必要はありませんが、長期熟成を前提に取っておく商品でもありません。今年のWHITE MAGEは、届いた季節の中で、立ち上がる香りを楽しむ一杯です。

一関の青空の下に並ぶ俺のビール WHITE MAGEの3缶
軽やかな味と、手に取った瞬間に会話が始まるラベル。その両方を2026年の一缶に収めました。

音楽を聴く時間に、味が前へ出すぎない

このビールが想定しているのは、テイスティングだけに集中する静かな場面に限りません。好きな音楽をかける夜、久しぶりに会った人と話す時間、夏の夕方に食卓を囲むひととき。別の楽しみが中心にあり、その隣に自然に置かれる場面です。

存在感が弱いということではありません。ラベルを見れば会話が始まり、グラスへ注げば香りに気づき、飲めば前年との違いを話したくなる。ただし、ビールが場を独占するのではなく、人と人の間に話題を渡した後は、すっと背景へ戻る。その距離感が「軽やか」という言葉の中身です。

料理を合わせるなら、柑橘やハーブを添えた魚料理、軽く塩気のある前菜、やわらかなチーズ、鶏肉料理など、香りを覆いすぎないものから試せます。特定の料理だけに固定せず、夏の食卓にある一皿と気軽に合わせる方が、このビールの性格に合います。

前年を知る人にも、初めて知る人にも

前年の重厚なコラボビールを飲んだ方は、まず振れ幅を楽しめます。同じ組み合わせから、ここまで反対方向の一杯が生まれる。濃厚さを深めるだけでなく、軽さを設計することにも、造り手と表現者の対話が必要だと分かります。

今回初めて世嬉の一酒造を知った方は、前作の知識がなくても大丈夫です。小麦のやわらかな口当たり、穏やかな苦味、柑橘とコリアンダーの香り。まずは一杯の味として受け取り、気になったら開発の背景へ戻る。商品から物語へ入る順番でも、物語から商品へ入る順番でも楽しめます。

一関ミートでフランクフルトの試作と試食に参加する植松伸夫さん
素材を混ぜ、腸詰めし、焼き上げ、味を確かめる。食の共同商品も、実際のものづくりから始まりました。

BEER & ICHINOSEKI MEAT

一杯の隣に、一関の食を置く

今回の共同企画は、ビールだけで完結しません。一関ミートと植松さんが手がけた2種類のフランクフルトを、WHITE MAGEと一緒に楽しめるセットも用意しました。

フランク de しょうが!と、べジべジポクポク。当初は一つを商品にする予定でしたが、どちらか一方を選びきれず、二つとも届けることになりました。植松さん自身が一関ミートの工房を訪れ、素材を混ぜるところから腸詰め、焼き上げ、試食まで参加しています。

打ち合わせで植松さんが話したのは、ゲームを楽しみながら飲み続けられる軽やかさでした。缶のラベルにある遊び心に、一関ミートのフランクフルトを加えることで、ビールを飲む時間そのものへ、さらに楽しい場面を重ねています。

この記事では、共同商品が生まれた背景までをお伝えします。3缶セットと6缶セットの内容、価格、現在の予約状況は販売特集にまとめました。

一関ミートとのセットを見る

A GATEWAY TO ICHINOSEKI

一杯のビールが、知らなかった一関への入口になる

WHITE MAGEは、一関で生まれた出会いを、一缶の味と物語へつないだビールです。音楽をきっかけにこのページへ来た方が、いわて蔵ビールを知る。缶を開け、味を気に入り、ほかのビールや一関の食へ興味を広げる。そんな小さな入口になれたらと考えています。

もちろん、一本の購入が必ず旅へつながるわけではありません。それでも、誰が、どこで、どんな会話を重ねて造ったのかを知ると、飲み終えた後にも土地の名前が残ります。私たちにとってコラボレーションは、商品を届けるだけでなく、一関との接点を手渡す仕事でもあります。

一関にある世嬉の一酒造の蔵正面と、開かれた木の入口
異なる分野のものづくりが、一関で出会ったことから共同開発が始まりました。

前回の一杯から、新しいお客様との関係が続いた

前年のコラボレーションでは、植松さんをきっかけに世嬉の一酒造を初めて知り、飲んだ後に再び私たちの商品を選んでくださった方がいました。海外から購入方法について問い合わせをいただいたこともあります。なお、私たちから海外の個人へ酒類を直接発送することはできません。ここでお伝えしたいのは販売範囲の広さではなく、一関の蔵の名前が、これまで接点のなかった方へ届いたことです。

コラボレーションは、既存のお客様だけへ向けた記念品でも、ファンだけへ向けたグッズでもありません。音楽から来た人がビールのおいしさを知り、ビールから来た人が表現者の感性へ触れる。互いの入口が交差することで、商品を飲み終えた後にも関係が残ります。

今年のWHITE MAGEも、同じ広がりを持ちながら、味の方向は新しくなりました。前回の重厚さをそのまま再現するのではなく、軽やかなベルジャンホワイトへ振り切る。その変化があるから、前年を知る人には次の章として、初めての人には独立した一杯として届きます。

限定1,000缶。予約できる商品は、8月16日から

WHITE MAGEは限定1,000缶で、2026年8月23日0時に発売します。1缶・2缶・6缶と一関ミートとのセット2種は、8月16日0時から予約受付を開始します。予約受付開始前も商品詳細ページはご覧いただけるため、先に内容と価格を確認できます。

ビールだけの商品は1缶、2缶、6缶です。まず味を確かめる一缶、誰かと飲む二缶、複数人で分けたり手元に残したりする六缶から選べます。いずれも8月16日0時から予約でき、8月23日0時に発売します。各商品の内容は販売特集で比較できます。最新の受付状況と在庫状況は、各商品詳細ページの表示をご確認ください。

急がせるために背景を語るのではありません。数量と予約・発売条件を正確に伝えたうえで、その一缶がどのように生まれたかを知ってもらう。予約受付や発売を待つ時間も、対話と試飲の積み重ねへ触れることで、商品の一部になります。

一関を知らなくても、ここから始められる

私たちは、酒やビールを通して地域を表現し、いつか一関へ来てみたいと思っていただくことを大切にしています。WHITE MAGEは地元農産物を前面に出した商品とは違いますが、一関で生まれた出会いと、私たちの醸造所で積み重ねた技術が中身にあります。

この先にある写真は、私たちが日々ものづくりを続ける実際の蔵と敷地です。グラスの中の味だけで終わらず、その味が生まれた建物や一関の空気まで思い浮かべてもらうこと。その一歩が、土地を知るきっかけになると考えています。

白壁の資料館と木造の建物が並ぶ世嬉の一酒造の敷地
一杯をきっかけに蔵や地域の食を知り、いつか一関へ目を向けてもらうことも、私たちの願いです。

WHITE MAGEを飲むとき、難しい予備知識は必要ありません。まずは、軽やかなベルジャンホワイトとして味わう。次に、柑橘の香りやラベルをきっかけに話す。そして、そこから一関の蔵で生まれた対話を思い出す。一杯の中にある複数の入口を、自分の順番でたどってください。

08.16 0:00 予約受付開始 / 08.23 0:00 発売

物語の次は、飲む時間を選ぶ。

この記事では、対話と試飲から生まれた味、一関ミートとの共同商品の背景を紹介しました。1缶・2缶・6缶と、一関ミートとのセット2種の違いは、販売特集で比較できます。

8月16日0:00予約受付開始

FAQ

WHITE MAGEのよくある質問

WHITE MAGEはどのようなビールですか?

苦味を抑え、オレンジピール、コリアンダー、みかん果汁の柑橘感を重ねた、アルコール分5%の軽やかなベルジャンホワイトエールです。

前年のコラボビールとは何が違いますか?

前年はアルコール分約8%の重厚なベルジャンアビイスタイルでした。2026年のWHITE MAGEは、夏に会話や音楽と一緒に楽しめる軽やかさを目指しています。

WHITE MAGEのおすすめの飲み方は?

よく冷やし、最初の一杯はグラスへ注いでください。少し温度がゆるむと、柑橘とスパイスの香りを拾いやすくなります。長期熟成を前提にせず、届いた季節に楽しむビールです。

WHITE MAGEはどんな料理に合いますか?

柑橘やハーブを添えた魚料理、軽く塩気のある前菜、やわらかなチーズ、鶏肉料理など、香りを覆いすぎない料理から試せます。一関ミートのフランクフルトとのセットも用意しています。

WHITE MAGEはいつ発売ですか?予約できますか?

2026年8月23日0時に発売します。1缶・2缶・6缶と一関ミートとのセット2種は、8月16日0時から予約受付を開始します。

一関ミートとの共同商品はありますか?

WHITE MAGEと、一関ミート・植松伸夫さんが手がけた2種類のフランクフルトを組み合わせたセットを用意しています。セット内容と価格はWHITE MAGE販売特集で確認できます。