ICHINOSEKI / IWATE
一関の秋は、
何と飲む?
もち、はっと、酒しゃぶ。
一関の秋には、九日もち、お刈り上げもち、果報もちと、月ごとのもちの行事があります。蔵元レストランには、はっとや酒しゃぶも。酒しゃぶは、ご自宅向けのセットもご案内しています。
酒を選ぶ前に、私たちの蔵がある町の料理を紹介します。もちの味付け、はっとの汁、酒を使う料理。それぞれ食べる場面が違います。
一関から届く秋酒を見る
FROM PLACE TO PLATE
一関には、もちの暦。
一関・平泉では、正月に限らず、行事や人を迎える席でもちを食べてきました。秋のもちにも、9月、10月、11月それぞれの由来があります。
あんこを添えるもちも、ねぎやしいたけを使う惣菜もちもあります。味が違えば、隣で飲みたい酒も違うはずです。
料理の由来とメニューは、世嬉の一のもち文化の案内と蔵元レストランに基づきます。酒しゃぶセットの内容は、公式通販の商品ページでご確認いただけます。
HARE / SPECIAL DAYS
特別な日には、もち。
一関・平泉は、もちを正月だけの食べ物としてきた町ではありません。季節の行事、人生の節目、客人を迎える席。そのたびにもちをつき、たれや汁を用意してきました。世嬉の一の公式案内では、この地域に伝わるもち料理を約300種類と紹介しています。
あんこやずんだだけではありません。えび、ねぎ、しいたけを使った惣菜もちや、汁に入れて食べるもちもあります。

同じ案内には「もち暦」があり、その暦ではもちを食べる機会が年間60回以上とされています。これは一人ひとりが実際に年60回食べるという調査値ではなく、地域の行事と結びつく機会を示すものです。数字の大きさより、季節ごとにもちを食べる理由があったことに目を向けたいと思います。
秋の欄には、9月の「九日もち」、10月の「お刈り上げもち」、11月の「果報だんご・果報もち」があります。9月は菊の節句にちなみ、10月は稲刈りを終えて豊作を感謝し、11月はお大師様へのお供えに由来する。秋の三か月の中にも、別々の行事があります。
ひやおろしの発売を待つ10月、一関では稲刈りを終えた「お刈り上げもち」の季節でもあります。酒も、もちも、秋の食卓へ届きます。
THREE AUTUMN OCCASIONS
秋の三か月、もちの暦。

9月|九日もち
世嬉の一のもち暦では、9月9日の菊の節句と、19日、29日を合わせて「ミクニチ」と呼び、もちを供える習わしを紹介しています。9月のもちには、秋の酒と同じように、日付と行事の意味があります。食べる理由を知ると、単に「秋の味」と一括りにできないことが分かります。
10月|お刈り上げもち
10月1日の「お刈り上げの朔日」は、稲刈りが終わり、豊作に感謝する日とされています。新穀を供え、もちをついて祝う。その時期に私たちの2026年ひやおろしも発売を予定しています。ただし、もちと酒に共通するのは秋の時間で、特定のもちだれと新商品が合うと試飲で確認したわけではありません。
11月|果報だんご・果報もち
11月24日はお大師様のお年越し。萩の小枝を忍ばせた果報だんごや果報もちを供える日です。小枝に当たった人に幸せが訪れると伝えられています。蔵元レストランの果報もち膳にも、この遊びを楽しめる案内があります。同じ「もち」でも、九日もちとは由来も食べる場面も違います。
もち暦の「年間60回以上」は、こうした行事や節目が数多くあることを伝える数字です。すべての家庭が同じ回数もちを食べたという調査ではありません。私たちは暦を、秋の食卓へ向かう道案内として紹介しています。世嬉の一のもち文化の案内には、各月の由来が載っています。
AT THE BREWERY RESTAURANT
果報もち膳を、蔵元で。
私たちの蔵元レストラン「せきのいち」では、果報もち膳をご案内しています。公式メニューの紹介では、九種のもちだれとお雑煮の膳です。小さな椀が並ぶ様子を見るだけでも、もちの味付けの幅が伝わります。

「果報もち」には、萩の小枝を一つに忍ばせ、当たった人の幸せを願う習わしが伝わります。食べることと、同じ席の人を気遣うことがつながっているのです。食事を急いで終えるより、今日はどの味から食べようかと話す時間が似合います。
あんこを使うもちと、醤油やねぎのきいた惣菜もちでは、酒に求める味も変わります。まずは料理そのものを味わってください。
レストランの献立は季節や営業状況で変わることがあります。この記事には価格や営業時間を固定していません。実際に訪れる際は、蔵元レストランの最新案内を確認してください。この記事では、そこで受け継いでいる料理の意味を、家で酒を飲む方にも届けたいと思います。
MORE THAN SWEET MOCHI
もちの味付け、何がある?
一関・平泉のもち料理は約300種類と紹介されています。あんこやずんだ、きなこのように甘いものだけでなく、沼えび、ねぎ、きのこおろしなど、食事として楽しむ味もあります。公式の案内を見ると、じゅうねはエゴマ、ふすべはドジョウを使った昔の調理法に由来し、今は鶏ひき肉を使うことが一般的とされています。名前だけでは味が想像しにくい一皿にも、土地の材料と調理の歴史があります。

醤油や味噌を使う味付け、だしを含む雑煮、甘いあんこでは、口に残るものが違います。もちと日本酒を合わせるなら、「もちに合う一本」を探すより、いま食べているたれの味を先に見てください。塩気のある惣菜もちなら酒を一口、甘いもちならお茶を選ぶ人もいるでしょう。食卓にいる人が好きなものを選べるのが、もちの種類の多さの面白さです。
蔵元レストランの果報もち膳は、九種のもちだれとお雑煮が一度に並ぶ膳です。食べる順番を決めるのは自分の好みでもかまいませんが、あらたまった席の「もち本膳」には独自の順序があります。両者を同じ体験として扱わず、まずは料理名と案内を確かめてください。
A MEAL WITH ITS OWN ORDER
もちを食べる順番。
一関・平泉には、あらたまった席でいただく「もち本膳」も伝わります。世嬉の一のもち食文化の案内では、進行役である「おとりもち」が口上を述べ、食べる順番を導く様子を紹介しています。ここでのもちは、好きな味を自由に選ぶだけの料理ではありません。席をともにする人たちが、同じ流れを分かち合う食事です。

最初に大根おろしのなますを口にし、あんこもち、料理もち、雑煮もちへと進むという作法も載っています。味が甘いものから惣菜、汁へ移るとき、口の中をどう整えるかまで考えられています。酒を飲む方がいれば、その順番の中でどこに置くかも、席のあり方で変わるでしょう。この記事から勝手に「もち本膳の公式な酒の作法」を作ることはしません。
もち本膳は、行事の場と食べる順番を含めて受け継がれてきた食事です。訪れる機会があれば、料理とともにその作法も知っていただけたらと思います。
KE / EVERYDAY TABLE
日々の食卓に、はっと。
一関の料理は、祝いのもちだけではありません。「はっと」は、小麦粉の生地を手で薄くのばし、汁に入れて食べる郷土料理です。季節の野菜を合わせた温かい一椀は、日々の食事に近いところにあります。蔵元レストランの手切りはっと膳も、その土地の食べ方を伝えるメニューです。

はっとの汁は、野菜やだしの味が重なるので、酒を合わせるならまず汁を一口。酒の香りが強すぎると感じたら、冷たい酒を少し温度の上がった状態で試す、あるいは酒を少量にする。反対に汁の旨味をもう少し感じたいなら、酒を飲む順番を変える。料理の横に酒を置いたときの相性は、味付けで変わります。
家で野菜の汁物を食べる日にも、はっとの話を思い出してみてください。料理の味を先に確かめると、酒の温度を選びやすくなります。
SAKE AT THE TABLE
酒しゃぶは、家でも。

蔵元レストランの酒しゃぶ膳は、前沢牛、いわて南牛、一関の地豚から肉を選べます。レストランの案内では、当社の特別本醸造酒を使ったたれを合わせています。
ご自宅向けの「酒屋の酒しゃぶ膳セット」も販売しています。世嬉の一の酒と、一関ミート・石川ファームの黄金こめ豚、産直新鮮館おおまちが選ぶ季節の野菜、だしを組み合わせたセットです。通販セットでは酒をだしに加えて楽しめます。

世嬉の一でも販売している酒しゃぶセットは、温かい鍋を囲む食卓におすすめです。ひやおろしを合わせるのも、私たちがおすすめしたい楽しみ方。純米酒は香りがよく濃厚、純米吟醸酒は香りがよくすっきりとした味わいです。料理と酒の組み合わせを、ぜひお楽しみください。
THREE DISHES AT THE BREWERY
蔵元で味わう料理。
もちを中心に食べたいなら果報もち膳、温かい汁物なら手切りはっと膳、肉料理なら酒しゃぶ膳。蔵元レストランの公式メニューには、この三つが代表的な料理として載っています。同じ店であっても、食べたいものによって一関の見え方が変わります。
酒しゃぶは、温かい肉と野菜を囲みながら酒も楽しめる一皿です。ひやおろしを添えるのもおすすめ。まずは料理を一口、そのあと酒を少量ずつ。ご自宅なら、販売中の酒しゃぶセットでも楽しめます。
レストランを訪れる際は、営業日と料理の提供状況を公式案内でご確認ください。
AT YOUR OWN TABLE
家では、手軽な一皿を。

家で焼き鮭やきのこの炒め物、里芋の煮物を食べる日もあります。その一皿に、小さなグラスで日本酒を添えてみてください。
鮭なら塩気と脂、きのこなら火を入れた香り、里芋ならだしの余韻。料理名に「この酒が合う」と札を付けるより、口に残るものを確かめてください。酒の一口が料理の味を消してしまうなら、酒の温度や量を変える。もう少し香りを感じたいなら、グラスを少し置いてから飲む。それで十分です。
酒の種類に迷うなら、ひやおろしという季節名より、「どんな場面で飲みたいか」を先に考えます。二人で食事をしながら飲み比べるなら、少量ずつ異なる酒を選ぶ。料理が一皿だけなら、まず一本を二つの温度で試す。冷酒・常温・燗・SAKEハイの飲み方に具体的な手順をまとめています。
WHEN YOU COME TO ICHINOSEKI
一関で食べるなら。

一関を訪れたら、もちやはっとも味わってみてください。私たちの蔵元レストランでも、土地の料理を紹介しています。
私たちの蔵元レストランは、地域の料理に実際に触れる入口の一つです。行事としてのもちを知るなら一関・平泉のもち食文化へ。食事を考えているなら蔵元レストランの案内へ。訪れる前に営業状況や予約の要否を確認してください。
献立や営業状況は変わることがあります。来店前に公式の案内を確認してください。
A TABLE WITH ITS OWN HISTORY
もち本膳と、普段のもち。

一関・平泉のもち本膳は、あらたまった席の儀礼食です。公式の紹介では、「おとりもち」が口上を述べ、食べる順番を案内します。最初は大根おろしのなますを一口。次にあんこもち、料理もち、雑煮もちへ進み、次のもちの前にはなますで口をさっぱりさせます。最後は雑煮もちで終えるという作法も載っています。
食べ終わったあと、お椀に湯を注ぎ、残しておいたたくあんで椀をぬぐう「膳の湯」までが紹介されています。そこには、料理だけでなく、同じ席の人と時間をそろえて食べる文化があります。家で酒ともちを楽しむときに、正式な作法をまねる必要はありません。ただ、果報もち膳や普段のもちを、もち本膳と同じものだと思わずにいたいのです。
一関のもち料理には、甘いあんこやきなこだけでなく、しょうがの醤油あん、くるみの味噌や醤油、沼えび、きのこおろしもあります。しょうがのあんにはしいたけが入り、とろみをつけると公式案内にあります。沼えびは炒ってもちに合わせ、紅白の縁起から祝いの席でも食べられてきました。一皿ごとに材料も食べる場面も違うので、酒を選ぶときにも料理の味付けから考えられます。
酒ともちの具体的な組み合わせを決める前に、誰と、どんな席で食べるかも大切です。もち本膳を体験したい場合は、蔵元レストランの案内に予約が必要とあります。果報もち膳やはっと膳などの提供状況も、訪れる前に公式ページで確認してください。家で一関の酒を開けるなら、この土地にはそうした食卓があることを思い出していただければうれしいです。
もち本膳の作法を紹介したのは、「一関のもち」をただ一皿の郷土料理として終わらせたくないからです。九日もちやお刈り上げもちには行事があり、果報もちには同席する人と楽しむ仕掛けがあります。どのもちを食べるかで、その日の食卓の意味が変わります。
QUESTIONS
よくある疑問。

一関では、もちをいつ食べますか?
正月だけでなく、季節の行事や人生の節目など、さまざまな場面でもちを食べてきました。世嬉の一酒造のもち暦には秋の行事も載っています。
はっとはどんな料理ですか?
小麦粉の生地を手で薄くのばし、季節の野菜などと一緒に汁で食べる一関の郷土料理です。蔵元レストランでは手切りはっと膳を紹介しています。
2026年ひやおろしに合わせる料理は?
温かい鍋を囲む酒しゃぶは、世嬉の一がおすすめする楽しみ方のひとつです。酒しゃぶセットは現在も販売しています。ひやおろしは純米酒・純米吟醸酒の2種が予約受付中です。
SAKE FROM ICHINOSEKI
一関の秋に、一本を。

予約受付中・300本限定

予約受付中・300本限定
九日もち、お刈り上げもち、果報もち。秋ごとの料理を思いながら、今年の酒を選んでみてください。
一関から届く秋酒を見るお酒は20歳になってから。妊娠中・授乳期の飲酒はお控えください。飲酒運転は法律で禁止されています。

ひやおろしは、なぜ秋にうまいのか。
9月、10月、11月。




