1. 春の岩手に吹く風と「恩送り」の本当の意味
まもなく5月を迎えます。一関市内では、「花と泉の公園」で咲き誇る大輪のぼたんや芍薬をはじめ、「Ark館ヶ森」の丘一面を鮮やかに染めるネモフィラや20万本のチューリップなど、色とりどりの花々が次々と見頃を迎えています。世嬉の一酒造の中庭にも、春の心地よい風が吹き抜けるようになりました。皆様のお住まいの場所ではいかがでしょうか。健やかにお過ごしのことと思います。
さて、日ごろより世嬉の一酒造をご支援、ご愛顧いただき本当にありがとうございます。
私たち世嬉の一酒造は、大正時代から続く酒蔵として、100年以上にわたりこの一関の地でお酒を造り続けてきました。酒造りというのは決して私たちだけで完結するものではありません。農家の方々が丹精込めて育てたお米や麦があり、この地に湧き出る清らかな水があり、そして何より、私たちの造ったお酒や食事を「美味しい」と楽しんでくださる皆様の支えがあってこそ、今日まで歩み続けることができました。
そんな私たちが、ここ世嬉の一で大切にしている「恩送り」という言葉があります。これは、生前大変お世話になった作家の井上ひさし先生から教えていただいたものです。
これまで私たちは、本当に数え切れないほど多くの方々から温かいご支援や優しさをいただいてきました。しかし、大きなご恩であればあるほど、そのご本人に直接お返しするのはなかなか難しいものです。だからこそ、「自分が誰かから受けた恩を、別の人へと送っていく。そして送られた人が、またさらに別の人へと手渡していく」という井上先生から教わった考え方が、今では私たち世嬉の一の根幹をなす大切な哲学となっています。
いよいよ始まるゴールデンウィークの家族の団欒や、もうすぐやってくる「母の日」という特別な行事も、私たちにとって「恩送り」を形にする大切な機会なのではないかと考えています。
2. 【一関グルメ】マツコさんの番組で紹介!幻の「果報餅」
一関地方には、古くから冠婚葬祭や四季の行事など、人生の節目節目でお餅をついて食べる「もち暦」という独自の食文化が根付いています。驚くべきことに、この地域で食べられているお餅料理の種類は300種類を超えると言われています。
その歴史は約400年前の江戸時代にさかのぼります。当時、伊達藩の領地だった一関周辺では、農民たちは白いお米を満足に食べることができませんでした。そこで、くず米や雑穀を混ぜて作った粗末な「しいなもち」をなんとか美味しく食べようと、山の幸や川の幸を使って多彩な味付けを工夫したのが、この豊かなお餅文化の原点です。単にお腹を満たすための食べ物ではなく、苦しい生活の中でも大切な人をもてなす「ハレの日のご馳走」として、数百年もの間大切に受け継がれてきました。
※画像はイメージです(一部加工して作成しています)
実は、TBS系列の人気番組『マツコの知らない世界』(4月28日放送)にて一関のお餅文化が紹介されました。これから全国的な注目を集めそうです。その中でも特に目を引くのが、当酒蔵名物の「果報餅(かほうもち)」です。
「果報」という少し珍しい名前の由来は、弘法大師(お大師様)にお供えしていた「果報団子」にあると言われています。昔は、たくさん作ったお餅の中に一本だけ「萩の小枝」をそっと忍ばせておき、それを引き当てた人にはその年一番の「果報(幸運)」が訪れるという、おみくじのような心温まる風習がありました。
現在、この歴史ある縁起物の「果報餅」を、当時と変わらぬ伝統の味として提供しているのが、私たちの敷地内に併設されている「蔵元レストラン せきのいち」です。
大正時代に建てられた古い酒蔵を改装したレストランの扉を開けると、歴史のある太い梁と、趣のある静かな空間が広がっています。仄暗くも温かい照明の下に運ばれてくるのは、お膳の上に色鮮やかに並べられた9つの小さなお椀。あんこ、ごま、くるみ、ずんだ、沼えび、じゅうねん(エゴマ)など、多種多様な味付けが施されたつきたての柔らかいお餅から、ほのかに湯気が立ち上ります。
口に運ぶと、なめらかなお餅の食感と共に、素材本来の豊かな香りが広がります。一口ごとに違う世界が味わえるその楽しさは、まさに一関グルメの真髄と言っても過言ではありません。テレビの画面越しではどうしてもお伝えしきれない、そんな蔵の空気感とお餅の温もりを、ぜひご自宅でもお楽しみいただけるよう、オンラインショップにて「果報餅ギフト」をご用意いたしました。
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3. キワモノ?いや究極の科学と絆。「オイスタースタウト」誕生秘話
古き良き一関の食文化を「果報餅」として守り伝える一方で、私たち世嬉の一酒造は「100年続く酒蔵」として、岩手の自然の恵みを生かした新しい酒造りへの挑戦も続けています。
その挑戦の結晶とも言えるのが「いわて蔵ビール」です。単なる地ビールではなく、中でもひときわ目を引くのが「オイスタースタウト」。三陸・広田湾産の牡蠣(カキ)を使った黒ビールなのですが、初めて聞く方は「ビールに牡蠣?生臭そう」と眉をひそめるかもしれません。
実は、牡蠣と黒ビール(スタウト)の組み合わせは、決して奇をてらったものではありません。18世紀のイギリスに起源を持ち、「牡蠣のデリケートな潮の香りと、スタウトの強い麦芽風味が絶妙なハーモニーを奏でる」として、世界中の美食家に愛されてきた伝統的なスタイルなのです。
いわて蔵ビールがこの醸造に乗り出したのは2003年。「東北らしいビールを造りたい」と探求していた折に、陸前高田の広田湾で素晴らしい牡蠣が育っていることを知ったのがきっかけでした。
広田湾の牡蠣は、単に海で育てるだけでなく「森に植林すること」から始める徹底した海造りによって育まれています。海の男の強さと優しさを持つ養殖業者の千田さんや、笑い声の絶えない牡蠣剥きのお母さんたちの手によって、宝石のように美しく育てられた牡蠣。その新鮮な「身」と「殻」を、ビールの仕込みの段階で丸ごと投入します。
するとどうなるか。牡蠣の殻から溶け出した豊富なミネラル分が、ビールの酵母を信じられないほど活発に発酵させます。さらに、牡蠣の身に含まれる良質なタンパク質が、黒ビール特有のクリーミーで濃厚な泡を長持ちさせる役割を果たすのです。
出来上がったオイスタースタウトには、磯の生臭さなど一切ありません。あるのは、深く焙煎された麦芽の香ばしさと、牡蠣の旨味がもたらす丸みを帯びた濃厚なコクだけです。世界的なビールの伝統と、三陸の海との絆が生み出した究極の一杯。お酒好きのお母様への贈り物として、これ以上ない驚きと感動をお届けします。
この他にも、干し柿の表面から採取した天然の酵母を使ったり、地元の山椒や山桜のチップを使用したりと、私たちは地域に愛され、同時に新しい驚きを提供できるお酒を目指して、日々狂気にも似た探求心でビール造りに向き合っています。
4. 100年酒蔵が「母の日の贈り物」に選ばれ続ける3つの理由
毎年、全国の本当に多くのお客様から「母の日」のギフトとして私どものお酒をお選びいただいております。数あるギフトの中から、なぜ世嬉の一酒造が選ばれ続けているのか。そこには、私たちが大切に守り続けてきた3つの理由があります。
1:お酒が苦手な方にも喜ばれる「確かな美味しさ」
国内外の品評会で金賞を受賞するなど、味には絶対の自信があります。しかしそれ以上に、「お酒はあまり得意ではない」というお母様でも笑顔で美味しく飲めるよう、アルコール度数や口当たり、発酵のバランスを極限まで計算し尽くした優しい味わいに仕上げています。
2:「恩送り」の想いを込め、作り手の顔が見える温もり
効率化が進む現代だからこそ、私たちは「誰が、どんな想いで造り、箱に詰めたのか」という体温を大切にしています。一関の農家さんや自然からの恩恵を、皆様へ、そしてお母様へ「恩送り」のバトンとしてつなぐ。その真っ直ぐな想いごと箱に詰めています。
3:トキさんの筆が紡ぐ「世界に一つだけの手書きラベル」
私たちが造るお酒を、単なる「飲み物」から特別な「贈り物」へと変えてくれるのが、スタッフのトキさんによる手書きのラベルとメッセージカードです。
毎年、母の日が近づくと、トキさんは机に向かい、一つひとつのラベルに心を込めて筆を走らせます。「ありがとう」「いつまでも元気でね」など、プリントアウトされた活字では決して出せない墨の濃淡や筆の払いが、お客様の「ありがとう」の気持ちを真っ直ぐに伝えます。
たとえ一関まで足を運べない遠方のお客様であっても、直売所で直接手渡しでお買い物をしていただいた時と同じように、人の体温と温もりを感じていただきたい。それが私たちの願いです。
もうすぐ「母の日」がやってきますね。
今年は、私たちから皆様へ、そして皆様から大切なお母様へ。そんな「恩送りのバトン」となるような、特別なギフトをご用意させていただきました。
一つ目は、国内外の品評会で高い評価をいただいたお酒を少しずつ楽しめる「お試し 受賞2本セット 純米大吟醸酒×スパークリング 300ml 2本」です。
セットの1本である純米大吟醸「結の香(ゆいのか)」は、最高級酒米の山田錦を目指して岩手県が独自に開発したお米を使用しています。米を6割も削って造り上げた大吟醸で、華やかな香りと優しく滑らかな口当たりが特徴です。そしてもう1本のスパークリング日本酒は、炭酸を後から注入するのではなく、瓶の中で二次発酵させて生み出した「自然の泡」のお酒です。よくある甘いデザート感覚のものを想像されるかもしれませんが、糖分をしっかりと発酵させているため甘ったるさがなく、お食事と一緒にお楽しみいただけるキレの良い「食中酒」に仕上げております。
そして二つ目は、ご家族での食卓をパッと華やかに彩る「いわて蔵ビール」のギフトセットです。お母様を囲んでみんなでグラスを合わせ、「美味しいね」と笑い合えるような心温まる時間を想像しながら、私たちスタッフが一つひとつ丁寧に箱詰めをしております。
特に、世界的デザイナーの佐藤オオキ氏(nendo)がデザインを手掛けた色鮮やかで美しい缶ビールは、箱を開けた瞬間にパッと笑顔が広がる特別な贈り物になるはずです。
また、いわて蔵ビールの技術の高さを存分に感じていただける瓶ビールの「カラフルセット」もご用意しております。モンドセレクション金賞のヴァイツェンをはじめ、季節限定ビールなども組み合わせた5種類の味を飲み比べできるセットです。5種類の異なる香り、色、味わいをぜひお楽しみください。
ご注文時に、お好きなビールを5本お選びいただくことも可能です。特にご指定がない場合は、私たちがおすすめする以下の定番5種類(各330ml×1本)を詰め合わせてお届けいたします。
- ・ヴァイツェン
- ・ゴールデンエール
- ・レッドエール
- ・スタウト
- ・自然発酵ビール
どうか、このお酒たちが皆様のご家族の間に、じんわりとした温かい時間を運んでくれますように。
私たち世嬉の一酒造も、皆様からいただいたご恩を次の方へ送る「恩送り」の心を胸に、これからも一杯のお酒を通じて、食卓に笑顔を届けるお手伝いを続けていきたいと思います。
最後になりますが、いつも世嬉の一酒造をご愛顧いただき本当にありがとうございます。皆様のご多幸を、ここ岩手一関の空の下からお祈り申し上げます。
世嬉の一酒造株式会社
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